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『油がしみ込んだ枕木の匂い』

『油がしみ込んだ枕木の匂い』


  来年(2021年)の大河ドラマの主人公、渋沢栄一の資料館に行った。
  資料館の近くには都電が走っていた。

  3歳のころ最寄り駅には地下鉄と都電があった。
  私は都電をちんちん電車と呼んでいた。
  出発するときにチンチンって、鐘がなるんだ。

  枕木も車両の床も同じ油が染みた匂いがしていた。

  母親と手をつなぎながら歩いた都電の踏切。
  たい焼き屋のおばさんの笑顔。
  私を工事用の特殊車に乗せてくれた工場のおじさんたち。
  いつも遊んだ公園。

  自分の住んでいた町を見たくなって、都電に乗った。
  開いている車窓から、油が染みた匂いが漂ってきた。

  懐かしの駅に到着し歩き出す。たい焼き屋も自分の住んでいたアパートも工場もなくなっていた。
  公園はあった。よく遊んだ滑り台や砂場はなくなっていたが。

  今でも枕木の匂いを嗅ぐと思い出すんだ、幼い日にみんなに守られていたあの町を。

  明日も笑顔で!
 

 

2020-11-17 05:05:39

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